2008年5月27日

シンプル イズ ベスト!

文法

先日の英語教師塾では比較について授業を行ったんですけど、その内容が
思っている以上に好評だったので、ここでも書いてみたいと思います。

あ、参加された皆さん、復習のつもりで(笑)

先にこちらをお読み下さい。せっかく書いてくださってるので。

僕は比較の中でも「比較級」について取り上げて解説しました。AとBとを比較
しますとそこにはある概念が生まれます。必ず生まれます。

それはAのほうが強いとか高いとか長いとかそういうことです。

そしてさらにどれぐらい強いのか高いのか長いのかが問われることになる。

阪神と中日だと阪神のほうが上で、今は4.5ゲーム差!というようなことで、
どっちが上という段階で終わることはありません。差が問題になる。

日常生活で比較を使う場合には、ほとんど必ず「どれぐらい?」が問題になり
それをもとにして会話が行われることになります。

英語は日常の中で使われるツールですからね。

あそこのスーパーの魚のほうがこっちのより50円ほど安いねん!

とか、

ここの店で買うほうがコンビニで買うよりもどれもちょっとずつ安いで!

とか、

まぁそんな感じで「差」を表すことができるわけですね。

皆さんは比較級をご存知だと思うのですが、それを形にするとこうなります。
ここでは便宜的に「長さ」を使って解説します。

X is (                             ) longer than Y.

そしてこのカッコの中に入るべき語としては、数値とかX timesとかnoとかthe
とか、muchやa littleとかを挙げることができますね。

これらは全て「差」を表す表現です。次の文を読んでみてくださいね。

X is much longer than Y.
X is a little longer than Y.

このlongerの前にあるmuchやa littleは「差」を表しています。差が「大きい」、
差が「小さい」と言っているのです。

では次。

X is much longer than Y.
X is a little longer than Y.
X is 20cm longer than Y.
X is three times longer than Y.

これらのようにlongerの前に数字を置いたり、「3倍」を置いたりすることで、
これまた「差」を表すことができますよね。

上から訳しますとこうなります。

「XはYよりかなり長い」
「XはYより少し長い」
「XはYより20センチ長い」
「XはYより3倍長い」

です。OKですか?では次はこれ。

X is no longer than Y.

これも「差」を表します。比較してみてくださいね。

X is much longer than Y.
X is a little longer than Y.
X is 20cm longer than Y.
X is three times longer than Y.
X is no longer than Y.

最後のはlongerの前にある「差」を表す語がnoなわけですから、「差がない」
ということを表しています。つまり「XとYは同じ長さである」という意味です。

ただしこのnoはlongerの中に含まれるlongの要素をも否定してしまいます。
ですから「XはYと同じ長さで長くない」と訳せばいいのです。

挫折するな!

では練習しましょう。次の文をそれぞれ訳してみてくださいね。

① Our teacher is no taller than a school boy.
② His house is no larger than my room.
③ He is no less able to speak English than an American.

では検証してみましょう。

① Our teacher is no taller than a school boy.

これは「私の先生は小学生並みの身長しかない」という意味です。

no taller than a school boyなので、「小学生と背の高さに差がない」という
意味になるわけです。さらにnoはtallの意味を否定します。なので「低い」と。

ですから「小学生並みの身長しかない」と訳しておけばいいでしょう。

② His house is no larger than my room.

これはどうでしょう?彼の家の広さと私の部屋の広さには「差がない」と言って
いるのですね。そしてnoがlargeを否定しています。「狭い」わけです。

だから「彼の家って私の部屋ぐらいの大きさしかない」という意味ですね。

③ He is no less able to speak English than an American.

これはもう簡単ですね。「彼の英語の能力とアメリカ人の能力には差がない」
のです。noはlessの原級であるlittleを否定しますから「英語が話せる」という
ことになりますね。否定を否定するので肯定になるのです。

比較級というと「これは差を表す表現」とか「これは倍数表現」とか「ここから
いよいよno more thanだぞ」なんて分けて説明されたりしますよね。

でも全て同じ「差を表す表現」なのです。シンプルでしょ?

また文法

で、正直そんなことは、この上の本に全て書きました。買ってくださった方は
ご存知だとは思いますが、そういう法則ばかりをまとめた本なのです。

宣伝みたいですみませんが、文法ってみんなが思っているよりシンプルで、
その法則みたいなものを見つければ、大して難しくはありません。

たとえばno more thanとno more~thanとを分けるのもナンセンスですね。
いずれにしても「差がない」ということがわかれば大丈夫なのです。

よくいろんな人に「そういうふうに文法をスリム化して説明するにはどうしたら
いいでしょうか?」と聞かれます。先生方からですね。

僕も最初からわかっていたわけではなく、いろんな英語を読んでいるうちに
「あぁ、なんだこういうことか」と気がついてきたのですね。

で、それをまとめたのが上のピンク色の本なのです。

またそのうちリライトしますが。

だって最近また新しい法則見つけたから(笑)。

新しい法則、見つけると嬉しいもんですね。

僕、こういうこと言うと変ですが、このピンク色の文法の本、生徒たち以上に
先生方に使ってもらいたいなと思っています。

そしてできるだけシンプルに授業で使ってもらいたい。

もちろん授業では「キムタツの本に書いてあった」なんて言わなくていいです。
まるで自分で発見したかのように説明し、ええ格好してもらいたい。

それでいいのです。そうすれば生徒たちも先生スゲー!って思いますよね。

文法ってシンプルです。面白いです。皆さん、文法を楽しみましょう(^-^) 

今日の<no+比較級>の解説、多少は役に立ったなと思われましたら
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(追記)英語の先生方へ。アルクで6月8日にイベントがあるのですが、
     すでに30名ほどがお申し込みなんだそうです。
     今回は学校だけでなく塾や予備校の関係者もOKということで
     さらに教員志望の大学生などもOKなんだそうです。
     要するに・・・誰でも入れるってことやな(笑)。
     詳細はこちらをご覧下さい。定員になると締め切りますからね。

(追記)語り口の文法の本や文法の対談本も書いてみたいな。
     すごくわかりやすいと思う。
     文法が楽しめる本、絶対に何があっても来年出します。

 

 

 

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Comments

久々に拝見しましたが、なかなかいい英語の解説していますね。
ご活躍のご様子何よりです。応援しております。
京都外国語大学 藤本

急ですが、今、人生のスランプ状態です。
自分の存在意義というものが急に見えなくなってしまいました。
思春期にはよくあること、と言われればそれまでですが、今ここで野放しにしておくと、後で大きく後悔することになりそうなんです。
一体どうすれば・・。

以前、コメントさせていただいたときに、先生が『比較の概念は得意です』と仰られたのを思い出しました。
まさにですね!(笑)

すごくわかりやすかったです。
僕の中で、比較って分かるようでわかってないような分野でしたが、多分(?)もう大丈夫です。

英語教師塾では大変お世話になりました。
昨日は先生とお会いできたことがうれしくてうれしくて,生徒に様子を少し話しました。興味津々で聞いていた生徒が数名「キムタツさんに会いたいよね。」と。「キムタツさんとは失礼じゃ!」と思いながらも,うれしい反応でした。
木村先生を愛する私(≠GAY)とウチの生徒のために是非!来校ください。
m(_ _)m m(_ _)m m(_ _)m m(_ _)m m(_ _)m

さて,今日の内容はまさに英語教師塾の復習でしたね。先生の授業がよみがえってきます。昨日・今日と2日間,学んだことを生かそうと思って授業をしておりますが,まだ付け焼刃的です。日々是精進です。
次の文も「比較」と見ていいですよね。今日の授業で出てきました。
The glad news had no sooner arrived than there was a shout for joy.
「うれしい知らせ」と「歓声が上がる」のに時間的差がない。つまりほぼ同時である。ただし,過去完了形と過去形で時制が示されているので,「うれしい知らせが届くとすぐに,歓声が上がった。」

この解釈,いかがなものでしょうか。

以前、B社のイベントで名刺を頂戴しました。tmrowingです。毎回楽しみに読ませて頂いておりますが、今回のエントリーは少々気になったので初コメントです。
比較の基本が「差」であることはいくら強調してもしたりないので、今回のno+比較級+than の説明などでよく工夫されているのはよく分かります。しかしながら、no taller thanでnoが「差がゼロであることを示」し、かつ「tallの意味をも打ち消す」、と二重に機能するというのがよく分かりませんでした。そういう二重の機能を持つとすると、ここでは取り上げられていませんが、慣用表現で時折見られる、no sooner thanだとsoon=経過時間が短い、ということですから「経過時間の差がゼロである」働きと「経過時間が短い」の打ち消しで「経過時間が長い」ことになりはしまいかと。
影響力の大きなブログだけに、もう少し、このnoは二重に働くというあたりの背景となる理論をお聞かせ頂きたいと思います。

今晩は。先生の比較の授業で、定着させるための覚えさせる指導の前に、概念の説明を丁寧にされていたのが、印象的でした。最終的なゴールはその文法項目を自分のものにすることかと思いますが、その過程を覚えさせる活動だけでなく、からくりみたいなものを理解すれば、覚える活動もより効率よく働くのではないかと思っていました。いわゆるイディオムと呼ばれてまとめられているものの中に今回授業で取り上げられたようなことがあるのかなと思っています。私も発見したら、先生ご報告します。

大学生ながら「なるほど~!(・∀・)」と思ってしまいました。
あたしもその本から文法やり直そうかなぁ。ぇ
こんないい参考書のような勉強環境に恵まれている、今の高校生がうらやましいです!笑
あたしも毎日英語がんばります(^ω^)!!

先生はじめまして。浪人生です。地方で浪人してるのですが、昔から東京に行きたく、一刻も早く東京に行きたいので、東京で働きながら勉強して受験しようと考えているのですが、周りは無理だと言います。親も保守的過ぎますし。先生だったらどうしますか?僕は自分の人生なのでもうお金貯めて勝手に東京行こうかななんて考えてます。

no more than ,no less than、クジラの例文のような

テストでのパズルみたいな問題は得意なのですが、

それが口をついてなかなか出てこない・・・

練習、練習でがんばります。

応援しておりますポチッ!!

はじめまして。いつもブログ楽しく読んでます。↑の本、買いたくなりました。
また、英文法のこといろいろ教えてください♪

比較の話ですね。アエラEnglishにも竹さんが書かれています。駿台でのセミナーでも比較の話をされていました。比較の話の中で強い方が名詞化するというのがあります。生徒にもすると納得してくれます。って私の授業は数学なんですけど。数学ってのは日本語より英語と仲がいいので,英語で数学を考えるって大事なんですよ。F先生にもよろしく。

さすが!!・・・というのも失礼ですが、本当に理解しやすいです。
例文と概念の説明→適度なレベルの問題演習という流れが、しっかりとした『理解』を作っていると思います。著書も素晴らしいですが、生の授業を受講してみたいです☆応援していきます。ぽちっとな♪

分かりやすいですねぇ!素晴らしいです。ちなみにtmrowingって人、Amazonの書評でとんちんかんなことばかり書いているし、no sooner thanと比較構文を同一視するし、不愉快です。削除対象にはならないのですか?このブログが頑張るみんなのコミュニティーだという位置付けであるなら、読者を不愉快にさせるコメントは削除されてもいいのでは?と思います。

来春は東京外国語大学の切符を必ず手にしたい宅浪のたかちゃんです。
昨日注文していたセンターリスニング基礎編を始めました。東大リスニング目指して、キムタツさんと自分を信じてメキメキ力つけていきます!!
実はちょうど昨日、自分自身が地に足つけて、腰据えて勉強出来てなかったのに気付きました。一日が驚くほど短いことにも。我慢するところは我慢して、上手に呼吸しなくちゃっと。
すごく遅くなってしまったけれど、頑張るしかないんだ!っと意気込んでいる今日この頃です。
英文法…大事だな。甘くみちゃダメだ。と目をギラギラさせながら(笑)私頑張ります!!

藤本さん
ありがとうございます。44歳になっても疲れを見せず、頑張っております(^-^)
まだまだこれからです。周囲の人たちの応援のお陰で頑張れますね。
人間ってのはひとりでは生きられんなぁと、今さらながら思っております。

調子エンジンさん
存在意義なんてわからへんよ。俺にもわからん。
わからんからそれを探すために、一生懸命生きてるねん。

TAKUROU君
簡単やろ?これで比較級は90%OKやで。あとの10%はまた書きます。

イマキチさん
生徒たち、素直でいいですねぇ。またJUGO先生のメーリスなどでお話しましょう。
講演の話はメールで打ち合わせしましょう。
<no sooner~than…>は今では比較で扱われていませんが(接続詞で扱われるかな?)解釈としてはそれでいいでしょうね。
ただし、実は根本的な意味合いが<no more~ than>などと異なります。

tmrowingさん
えーっとですね…二重の意味なんかではありません。noが持っている性格を考えてみてくださいね。He is not a teacher.とHe is no teacher.とは全く違いますよね。
notとnoは何を否定していますか?だから間違いではないのです。
ちなみに仰る<no sooner than>とは<no sooner~than・・・>のことでしょうか?それはイマキチさんのところをお読みになった上で、<no more~than>と概念が違うということを考えてみてください。どのように違うかわかりますか?
影響力のあるブログとの言葉、嬉しいです。ありがとうございます。
<no+比較級+than>の今回のレッスン、授業で使ってみてくださいね(^-^)

フルスイングさん
僕が授業で行った<no better than>のようなものですね。これもイディオムなんかではありません。「~同然だ」なんて訳は捨ててしまっていいのです。
理論を教えれば生徒たちは理解しやすくなります。イディオムはイディオムとして、力ずくで覚えさせますが、そうでないものは理論を説明した後で暗唱させることですね。

さゆりさん
ありがとう!基本的な理論というか、考え方を説明したほうがいいよね。
楽しく英文法を勉強したいものです(^-^)

ジェイコブさん
東京に行きたいのか大学に行きたいのかわからないけど、大学に行きたいなら勉強することじゃないかと思うなぁ。別に人生は生き急ぐ必要もないので、大学を捨てて東京を取るという選択肢もあるけど、「働きながら勉強」は止めたほうがいいと思うよ。
仕事ってのは思っている以上にタフなのです。

医師が教える・・・さん
ありがとうございます。理論さえわかればパズルでもなんでもありませんよね。
TOEIC920点!すごいですねぇ。

nonoさん
ありがとう!ぜひ文法を楽しんでください。文法は覚えることもたくさんありますが
それ以上に理論を知れば結構楽しいものです。頑張りましょう!というか楽しみましょう!

romyさん
比較って基本的には優性比較なんですよね。だからあまり比較級の前にnotが来ることって最近では特に少なくなりました。
F先生は僕の隣で走っています。彼は素敵な人ですねぇ。

英語くん
ありがとうございます。こういう理論をちゃんと説明すると、授業が生きますよね。
若い頃は僕も全然でしたが、今は結構楽しく文法をやっております。
これからもよろしくお願いします。

英語講師さん
ありがとうございます。これからも頑張りますよ(^-^)
まぁどれを荒らし認定とするかはわからないですが、人間ってのは勘違いと誤解のカタマリですしね。僕の本を買ってない人が批判したり、僕と会ってもない人が僕を批判したりします。人間ってそういう生き物なのです。でもだからといって自分がそのレベルまで降りる必要はありません。自分は違うぞという気持ちを強く持つことが大事なんじゃないかと思います。僕の友達が「ライオンは蟻とは喧嘩しない」と言いました。そういうことです。ただtmrowingさんはたぶん学校の先生なんじゃないかと思いますよ。英語講師さんが思っているほど、悪い人ではないと思います。

たかちゃん
英文法と語彙は本当に大切やからね。不安があるなら『基礎力マスター』から積み上げるぐらいでちょうどいい。文法と語彙をある程度固めればあとは数をこなすことです。リスニングは詰めてやること。詰めてやらないと耳が衰えるよ。さぁ、覚悟を決めて頑張ろう!

英語も奥が深いけど,受験数学だってなかなかおもしろいものですよ。今年は家に受験生がいなくなったので,かわりに私が毎週受験生に混じって大阪の大数ゼミに通っています。先生のとこの子もひとりいます。彼は優秀です。F先生の授業が駿台のセミナーで受けられないのが残念だとお伝えください。是非一度お会いしたいですともね。あ,その前に一度ゆっくり先生とお話したいです。

コメントに対する回答を頂きありがとうございました。
回答にあげられた例をもとに、
・no の意味と働き
・no sooner / than
に関して、さらに、
・no +比較級 / than
に関して、考察を深めて参りたいと思います。
取り急ぎ御礼まで。

romyさん
了解しました。ちなみに来月22日の午前中に御校で試合をします。
よろしく!

tmrowingさん
no sooner~thanは時間的な差を表すという点では問題ないのですが、
「~するとすぐに」という意味で、純粋な比較構文ではないですね。
<He is no taller than a school boy>の構文ってのは
彼は背が高くないよね。誰でも知ってるだろうけど小学生だって
背が高くないだろう。それと同じぐらい。差がないんだよね、って意味です。
thanの後ろには「誰でも知っている事実」が来て、比較というよりも
比喩に近い形になるのですね。
ブログ拝見しました。久保野さんとお知り合いなんですね。
久保野さんとは8日にお会いします。彼に去年会ったとき一緒に飲んで
「木村さんもしつこく生徒を鍛えるねぇ。ほんと、それぐらいやらないとダメなんだよね!」と言うてもらいました。
また8日に飲みながらいじめてやろうと思っております(笑)

来月の22日ですか。残念。私はポーアイで県の総体です。金曜から3日連続で神戸です。競技役員してます。折り返し審判かな。I先生は出発合図?。
試合のほうはお手柔らかにね。

X is no longer than Y.
は、「XはY未満である。」という意味ではないのでしょうか?

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